余談ですが、なぜ東京電力のアンペアチェックと上記の計算で大きな差が出るかのもう一つの理由は以下になります。詳細については「電気の上手な使い方」など、詳細に電気の仕組みをご理解頂く必要があります。
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ブレーカとリミッター(電流制限器)は、いずれも過負荷保護を行いますが、各相に流すことのできる最大電流に違いがあります。ブレーカは各相に流すことのできる最大電流値を定格電流値としていますが、リミッター(電力会社の契約ブレーカ−)の定格電流値は各相に流れている電流の合成値にて表示されます。
ご家庭の電気配線は100V機器の場合、R相、T相、それぞれの電流を平均化する形で負荷機器を接続する仕組みになっていますので、800Wの電熱器使用がR相、T相にそれぞれ1台あっても1台使用の場合は8A、両方の場合16Aです。R相、T相のどちらか一方に接続されて両方使用されている場合は16A必要になります。通常、R相、T相のバランスはとれているので同時使用でなければ8Aで考えて差し支えありません。要するに全ての機器のアンペアを合計するのは意味がないのです。全ての負荷機器を合計し、過大な契約アンペアになっている理由の一つです。電気の専門家でも間違えていますので仕方ないことかも知れません。
- オール電化などを導入され200V機器を使用されている場合、R相−T相をまたいだ200Vを使いますので800Wの機器でいうと4AがR相、T相それぞれに流れることになります。合成電流は倍の8Aです。家庭では単相3線式100V、200V使用方式ですが、工場などの3相3線式の低圧200Vのアンペア計算も同じです。細かな話ですのであとは省略します。
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