高圧ケーブルの地落事故

ある日突然に停電。同時に近隣の配電線も停電し、道路の信号も消えるなんということがこのところ増えているように思います。電力会社側の送電網によるものもあるが、事業所の変電所管理不足に依るものも多いのも事実。

事業所の引き込み線ケーブル劣化による地落事故の場合、 電力会社が引込開閉器を開放し、近隣への配電線を全送電するまで、事故発生から最短でも1時間は停電させる波及事故となります。この場合、停電を引き起こした事業所の完全復旧までに⒉,3日はかかるのが通例であり、加えて近隣への営業補償など不意の出費にも見舞われます。 対策は、言うまでも無く日頃の点検と耐用年数を超えた機器等の更新を行うこと以外に解決の方法はありません。加えて、出向かえ受電方式の解消も大切です。

「変電所 画像 フリー」の画像検索結果 電力会社の変電所からは町中の電柱上、6600ボルトの電気が流れています。右図のような場合、事故点の引き込み開閉器が開放状態となり近隣下流の停電発生となり多額の迷惑・保証等にみまわれます。 変電所 保安管理事故の状況

高圧ケーブルに限らず、自家用変電所内のトランス他の機器故障により地落事故が起きた場合も同じです。

この変電所の中には右のような変圧器が入っています。 「キュービクル 画像 フリー」の画像検索結果 「変電所 画像 フリー」の画像検索結果

出向かえ受電方式の解消には、この建物のように、引き込み電柱が2本立った方式にすることがあります。手前のが構内の自家用引き込み電柱で区分開閉器が電柱の頭についています。奥にも同様なものがありますが電力会社の出向かえ用電柱です。2重にすることによって、近隣への波及事故が防げます。

都心では、電柱に代わる電力会社の地中配電線から供給用配電箱(通称「高圧キャビネット」)が建物前の地上に設置されています。この内部に地絡保護装置付き「地中線用高圧交流負荷開閉器(UASまたはUGS)」を設置すれば引き込み電柱を立てたのと同じになります

「電柱 キャビネット SOG 画像」の画像検索結果

変電所内部でよく見られる故障には、地落継電器、LBSの作動不良故障があり、放っておくと出向かえ受電方式の場合は危険です。

設備の更新を心がけましょう。変電所 保安管理

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波及事故に対する防止対策  平成26 年3 月 関東東北産業保安監督部  電力安全課から

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